地域プロジェクト

公募2021.06.30

黄金町

求めるのは、個性豊かな商品・サービスの展開と地域参加を楽しめる人

日ノ出町・黄金町駅エリアの高架下再開発の最後の仕上げとなるのが、現在は遊休地となっている「黄金町6区画」の整備。テナントは公募を経て決定する予定で、これは日ノ出町・黄金町駅エリアでは初の試みです。しかも、条件を満たせばなんと半年間フリーレント!業種問わず誰でも応募でき、アイデアと意欲があればチャンスを掴めるのです。

では実際に、どんな事業者が求められているのでしょう? 同プロジェクトを主導する京浜急行電鉄株式会社(以下、京急電鉄)の担当者にお話を聞きました。 

京浜急行電鉄株式会社 生活事業創造本部 リテール事業部の皆さん(写真左から、木村亮太さん、土信田実さん、金子大地さん)

地域を理解し、末長く頑張ってみたい人を応援します

−この高架下エリアの新たな開発となるのが「黄金町ロックカク」プロジェクトですね。

 木村さん:最初は黄金町駅寄りのエリアでアートイベントの開催やギャラリー開設などが進められ、その後、日ノ出町駅寄りに商業施設が集まるゾーンができました。そして次にこの6区画を活用することで両者のつながりが生まれ、楽しみながら歩けるコースを作れると考えています。

2021年3月14日に実施したアート体験型マルシェ FOOD ART STATIONの様子

 

−テナント公募に踏み切られたきっかけや理由を教えていただけますか?

 土信田さん:6区画という場所自体は、商業施設や店舗が集まる日ノ出町の賑わいからは少し離れています。単独で事業を興すとなると、特異性がないと人を呼び込むのは難しいでしょう。また、事業規模が大きくなくても、独自の商品やサービスを提供する事業者さんなら地域の魅力を表現できるのではないかと思います。そういう方々とお会いするために公募に踏み切りました。

課長補佐 土信田実さん

 これまでも6区画の開発のために、アンケートやワークショップを通じて、地域住民のニーズを調査してきたという経緯があります。もともと、違法風俗店舗が集まって治安悪化が問題となり、地域、横浜市、神奈川県警察、NPO、大学、企業が連携して、アートによる地域再生、コミュニティ経済活性のまちづくりに取り組んできた特殊な事情がある場所です。そんな歴史や背景を理解した上で、事業者さん同士や地域との連携の取り組みに魅力を感じ、面白がってくださる方に集まって欲しいです。

※NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター「まちの歴史 / 初黄・日ノ出町地区のまちづくりのあゆみ」(参照 2021-07-01

 

―どんな業種・業態を期待しますか?

木村さん:6区画の開発コンセプトとして「CO-UNIQUES(コ・ユニークス)」という言葉を掲げています。高架下の事業者と地域が連携し、個性豊かな商品・サービスを展開するテナントが集合することで,地域内外で注目される存在になることを目指したい、という思いを集約しています。また,エリア開発コンセプトとして「BLOCK-LINK(ブロック・リンク)」と定めました。これからは店舗の独立した賑わいだけではなく,エリア一体となり店舗間の連携を密にしていくことで,「商店街」のような賑わいを作り出していきたいと考えています。

 

金子さん:過去に開催したイベントではたくさんの方が来てくださって、地域のポテンシャルを知ることができました。次に目指したいのは日常的な賑わいの創出。「自分の店舗を作って終わり」ではなく、継続的な地域連携・地域貢献に積極的な事業者さんを歓迎します。

主査 金子大地さん

 

土信田さん:ここまでお伝えしたことを表現できるなら、飲食店でも、コワーキングスペースでも、事務所でも、物づくりでも、どんな業種でも歓迎します。今回の募集数は3店舗ですが、それぞれが繋がることで起きる化学反応にも期待しています。

 

皆さんのアイデアをお聞かせください

―事業規模も不問ということですか?

土信田さん:小さくても個性が光る事業者さんに来ていただきたいと思っています。これから事業を起こそうとしている方も、ぜひ手を挙げて皆さんのアイデアをお聞かせください。募集要件としても提示していますが、地域連携の取り組みに参加していただけるのであれば、期限付きフリーレントなど賃料面で負担軽減の仕組みを用意しています。

 

木村さん:地縁のない事業者さんが初めて開業するのは大変だと思いますので、最初の期間は、私たちが既存のテナントさんや地域の方々と関係を作るための仲介をしたり、イベント開催の相談に乗ったりなど、資金面以外のお手伝いもします。その間にしっかり準備して、長くこの地で頑張っていただければ。

 

―いわば皆さんが集合住宅の大家さんで、今度新しく入る店子さんをご近所の皆さんにご紹介するようなイメージですね。

 土信田さん:はい。きっかけづくりのお手伝いをします。

 木村さん:6区画には、店舗に加えて共用部も設けます。もちろん、個別の店舗をどうデザインするかはそれぞれのテナントさんにお任せしますが、共用部の活用については、テナントの皆さんと意見交換しながらご要望をできる限りプランに反映して、魅力的な空間にしていきたいと考えています。

 

主査木村亮太さん

 

土信田さん:何かを始めたいというアイデアのある方と、幅広く、いろいろとお話してみたいです。

 

木村さん:6区画に建物ができ、テナントさんが入っただけではまだ街としては未完成だと思っているので、これから先、一緒に街を作り、賑わいを生み出していきたいという意欲とアイデアのある方は、是非手を挙げてください。一緒にこのまちを作ってきましょう!